2022年3月17日の読売新聞に下記の記事が掲載されました。

商店街での夜のスケボー「勘弁して」…ベンチやシャッターに傷、五輪後「見過ごせないほど」に

読売新聞社から取材の依頼がありましたのでお答えいたしましたが、当協会といたしましては「スケートボード等利用禁止場所での迷惑行為」については、今までもこれからも地域住民の皆様と地域行政と所轄警察署が連携し、厳しく取り締まって頂く事をお願いいたします。また、地域のストリートスポーツを盛り上げたいと考えている利用者団体がある場合や、ストリートスポーツ用品販売店がその地域にある場合は、利用者団体や用品販売店も含めた地域全体で情報共有し、連携して犯罪行為や迷惑行為を取り締まって下さい。

ストリートスポーツによる器物損壊や迷惑行為が繰り返される多くの地域は、上記のような「地域住民の繋がりや情報交換の場が設けられていない」という実態があります。いったい誰が器物を壊しているのか? 迷惑行為を繰り返しているのか? 今後さらに大きな犯罪行為につながる可能性がある。と地域住民の皆様に受け止められる違反行為は摘発そのものが困難な場合も多く、常に一般住民の皆様の頭を悩ませ続けます。

公共スケートパークを造れば済む問題ではありません

例えば、今回取り上げられた兵庫県神戸市中央区にある三宮センター街でのストリートスポーツ利用者による迷惑行為ですが、徒歩で約15分(約1.2Km)の兵庫県神戸市中央区小野浜町2には「みなとのもり公園(神戸震災復興記念公園) スケートパーク」という立派な公共スケートパークがあります。なぜ、利用許可がされている公共スケートパークではなく禁止場所で迷惑行為を繰り返すのか? その理由は、その地域の迷惑利用者に聞かなければわかりません。

このように、公共スケートパークという器を近隣に設置しただけでは、地域住民の皆様が心配している迷惑行為は無くなりませんし、また更に迷惑利用者は場所を移動してしまう可能性もあるので、迷惑行為がいつどこで発生するのかもわかりませんから、一部の表に出てきてくれる利用者の意見や考えを聞いただけでは、公共スケートパーク設置の妥当性は測れません。

迷惑ストリートスポーツ利用者と意思疎通が困難な場合の対応について

ベンチや花壇などの構造物が置いてあったり、タイルや石やコンクリートなどで舗装された商店街の通り道や駅前のロータリー、ペデストリアンデッキ、ホテルや商業施設や公共施設や学校など、人の往来を想定して設計されている場所については、そのスペースや構造物を設計者が基本設計で想定した利用視点とは「全く違う視点でとらえて独自に利用しよう」とするのがストリートスポーツの原点です。

従て、受け入れ難いストリートスポーツによる迷惑行為をさせないためには、ストリートスポーツが捉える独自視点を熟知したうえで、歩行者や乳母車や車いすなどの一般往来者の妨げにならない基本設計を考える必要があります。

当協会では、公共スケートパークも民間スケートパークも、一般利用者向けの公園設計も手掛けておりますが、当協会ならではの設計の中には、ストリートスポーツが絶対に利用できない道路や歩道や路面および構造物などの設計があります。

もし、お住いの地域でストリートスポーツによる迷惑行為を止めて欲しいが、不法行為者の摘発が難しかったり、利用者との意見調整が難しかったり、何度も努力を続けても一向に改善せず困っている場合は、地域住民の皆様、地域行政の皆様、設計業者の皆様、ゼネコンの皆様、どなた様からのお問い合わせにもアドバイスさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

当協会の姿勢

日本の子供たちが伸び伸びと、地域の皆様に理解されストリートスポーツにしっかりと取り組める場を、自分たちの力で大切にしてゆけるよう、公共スケートパークの理念形成から目的の樹立、利用料料金設定の有無や運営管理方法のアドバイス、地域利用者の意見や考えを十分に汲み取ったうえで地域の非利用者層の皆様との意見調整、施主となる行政への総合的なアドバイスや意見調整。これらを基にした公共スケートパークの基本設計および実施設計、施工業者選定、施工管理などを行っております。

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